謹賀新年

新年あけましておめでとうございます。
本年も変わらぬご厚誼の程お願い申し上げます。


当地三春の里も日本を代表する花、桜の名所として近年大賑わいを見せております。
法蔵寺の紅しだれ桜も境内にあった樹齢四百年くらいの古木は枯れてしまいましたが、裏山の土手の桜は、昨年はNHKテレビ『きょうの健康・4月号』のテキストのグラビアに取り上げられました。数多い三春の桜から法蔵寺の桜を選んで写真を載せていただき、さすがNHKは目が高いなどと冗談を言っております。
いずれにしろ本堂を建立して早いもので十五年、四季を通して花の絶えない花の寺を目指して寺の内外の整備を少しずつコツコツとやってまいりましたが、ようやく結果が実りつつあり嬉しいことであります。
それはともあれ一言で花といってもいろいろあります。梅、桃、桜から始まって、ツツジ、アイリス、チューリップ、牡丹、紫陽花、当寺名物、仏に供える高貴な蓮の花、路端に楚々と咲く花、タンポポ、すみれ、闇に咲く月見草、ドクダミのあれば、ボケという花もある。みんな精一杯咲いています。
人間だって同じ。歌手に俳優、芸能人、政治家、先生、文化人、スポーツ選手に芸術家、各界名士、有名人、etc・・・。このような華やかな人々。そんなのだけが人生じゃない。農家もあれば職人がいる。一般的なサラリーマンもたくさんいる。〈花は紅、柳は緑〉・・・あるがまま、ありのまま、自然法爾、シンプルライフ遊びの数だけヒーローがいる。女性の数だけ美しさがある。
要するに、一人一人が主役、自分だけのオリジナル、自分だけにしか出来ない、歩けない人生、一筋の道があるということ。十人寄れば十色、百人百態、千紫万紅。
人それぞれに、各々の見方、考え方、生き方があって当たり前。人生は照る日曇る日、泣き笑い栄枯盛衰、風に吹かれたシャボン玉・・・しかしどん時代環境でも人が生きる道はあるはず。自らの歩幅で歩くほかない。〈Going my way〉何の世間が笑おうと我が人生を演じ切ること。精一杯自分を燃やして光ること。
これが「天上天下唯我独尊」と宣言されたお釈迦様の心意気であり、仏道、仏法に生きる道であります。
深海に住む魚族のように自分で燃えなければどこからも光は来ない。「風立ちぬ。・・・いざ生きめやも!」二度と繰り返すことの出来ない一生を後悔することのないように、素晴らしい人生を生きていけますように・・・。新年に当たって

合掌

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です