三春に春がきました。

梅・桃・桜
三つの花の名前が並んでいますが、三春町民にとっては一つの単語のようにしか聞こえない言葉です。
三春町に生まれ育ち、この言葉を今まで何度聞いたことか。
高校時代は古い田舎町に息苦しさを感じ、そのシンボルのごときこの三つの花の名前にウンザリしていました。
今はこの三つの花の名前を一つの単語のように口にできることに、うれしさと誇らしさを感じています。
三春、素敵な名前の町だ。響きもいい。
この町は、素晴らしい。
桜が、素晴らしい。
まぁとりあえず、桜だ。
三春町民は、なんがかんだと文句を言ったり愚痴ったりしながらも、きっとこの町が好きなのだと思います。
そんなことがありがたい。
そして、これからも、文句言ったり愚痴ったりしながらも、この町を愛していきたいと思う春です。

こういうことをなんというか。
故郷です。
原発事故で故郷からひとまず離れた浜通りの方たち、その思い、幾許かと思います。
みなさんの愛した故郷に戻れることを切に願います。
文句言ったり愚痴ったりしながらも、愛してきた故郷に戻れることを切に願います。
そして、故郷の自慢話をうんと聞かせてほしいです。

三春に春がきました。三春の春は何も変わりません。
梅・桃・桜
この三つの花の名前を一つの単語のように話す季節です。
今年はどのように聞こえるのか。

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