介護の仕事 数年後にご家族との再会

私は数年前まで介護の仕事をしていました。
介護施設では季節に応じて、あるいは毎月さまざまな行事、イベントが企画されるのですが、
あるときに私が坊さんだということで「ちょっとは坊さんらしいことをやれw」とのお達しがあり、『蓮茶と説法会』みたいなことを企画しまして、あーだこーだとお話させていただきました。
そのとき、昭道住職筆のこの『念ずれば花ひらく』のお札をお土産にお配りしました。

それから数年が経った去年の夏、外で作務をしていたらお参りの方に声をかけられました。
『あの時、母が介護でお世話になりました。Kです。』
一瞬誰だかわからなかったんですが、すぐ思い出しました。

『あのお札いただいて、すごく肩の力が抜けてホッとしたんです。ホントありがたかったです』

と深々と頭を下げられ、大きな感謝を伝えていただきました。その方のお母様は、重度の認知症でした。常に徘徊、不穏。ご家族は介護でとてもご苦労されていました。

正直そんなに深い意味もなくお配りしたお札だったのですが、ご家族の大きな力になっていたことに驚きました。すぐに住職に伝えましたが住職も大変喜んでしました。『それだけで作った甲斐があったなぁ』と。

一つの言葉で人を救うことができるのですね。実感として理解できた大変貴重な機会でした。
利用者さんとご家族のお陰で気づくことができました。ありがとうございました。

人のためになるような言葉を使っていかなければなりませんね。

法蔵寺でお配りしていますので、どうぞお持ち帰りください。

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