お釈迦様の生涯 ④伝道の旅

悟りを開いたとき、お釈迦様は内容が深遠で、ほかの人にはわかってもらえないと思ったようです。自分の目的も達成されたために、涅槃に入ろう(つまり死)としましたが、天界から梵天が現れ、悟りの内容を人々に説き教え、苦しみにあえぐ人々を救ってほしいと懇願しました。お釈迦様は梵天の熱心な願いを聞き入れ、悟りを人々に説き示す伝道の決意を固めました。これを『梵天勧請』といいます。
最初の説法は、かつて一緒に苦行した5人の修行者を選びました。お釈迦様は5人のもとへ向かいました。5人は歩いてくるおしゃか様の姿を見ていると、神々しく光り輝いています。思わずお釈迦様の足元に伏してしまいました。そこで初めての説法(初転法輪)があり、5人はお釈迦様の弟子になりました。こうして仏教教団が成立しました。その後、舎利弗(しゃりほつ)、目連(もくれん)、 摩訶迦葉(まかかしょう)、須菩提(しゅぼだい)、 富楼那(ふるな)、 迦旃延(かせんねん)、 阿那律(あなりつ)、優波離(うぱり)、 羅睺羅(らごら)、 阿難(あなん)が弟子になり、彼らは十大弟子と呼ばれるようになり、教団は千人以上になりました。諸王や大商人には経済的な援助を申し出る者も現れ、説法道場や安居(あんご)の場として最初の仏教寺院となった祇園精舎や竹林精舎を寄進されました。お釈迦様は以降45年間、1250人の弟子とガンジス川中流地域でひたすら伝道活動を続けてゆくことになります。

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